ミネラル成分を多く含むきのこランキング・ベスト5!世界で一番食べられているあのきのこが最もおすすめ!

ミネラル成分を多く含むきのこランキング・ベスト5!

きのこは現代人に不足しがちなミネラルをバランスよく含んでいる食品です。

今回はその中でも一体どのきのこが一番ミネラル摂取に向いているのか、文部科学省の公表している『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』のデータを使ってランキングにしてみました。

最もおすすめの『ミネラルきのこ』に輝いたのは、世界で一番食べられているあのきのこでした!

 

 

ミネラルとは

ミネラル(mineral)は直訳すると『鉱物』で、無機物の事です。

無機物の中でも人間の生命維持に必要な物を特に”無機質”と呼び、食品などの栄養成分で使われているミネラルはこの無機質の総称を指しています。

 

現代人はミネラル不足になりやすい

現代人はミネラル不足になりやすい

ミネラルは人の体内で作り出すことが出来ない成分なので、食事等で摂取しなければなりません。

必要摂取量や身体への作用はミネラルの種類ごとに違いますが、欠乏すると発育不良や疲労・病気の原因になることもあります。

特に現代はミネラルが不足しやすい環境に有ると言われているため注意が必要です。

 

ミネラル不足になる原因

現代人がミネラル不足になりやすい原因は3つあります。

  1. 野菜のミネラルが減っている
  2. お肉や加工品・清涼飲料水などでリンを過剰摂取している
  3. 加工する事でミネラルが減っている

 

1.野菜のミネラルが減っている

畑に撒く肥料の偏りや連作などの影響で土中のミネラルが減少してしまうと、そこで育つ野菜のミネラル含有量も減ってしまいます。

 

2.お肉や加工品・清涼飲料水などでリンを過剰摂取している

リンとカルシウムは1:1の割合で摂るのが望ましいですが、現代ではお肉や加工品・清涼飲料水などに含まれるリンの方が摂取量が多くなりやすいと言われています。

そのため、カルシウムが不足してしまうんです。

 

3.加工する事でミネラルが減っている

穀類や野菜は加工することでミネラルが減少します。

例えば、お米は玄米⇒白米⇒炊飯と加工する事に、ミネラルが大幅に減っていきます。

 

きのこはバランスよくミネラルを含む食材

現代人はミネラル不足になりやすいため、時にはそのことを意識して食材を選ぶ必要があります。

その候補の1つとして提案したいのが、バランスよくミネラルを含んでいる『きのこ』です。

『ローカロリーで食物繊維が豊富』というイメージが強いきのこですが、実はカリウムやリンなどのミネラルも含有しているんです。

では、いったいどのきのこが一番ミネラル摂取に向いているのでしょうか。

と言う事で、ミネラルの種類ごとに含有量の多いきのこを調べ、総合的にミネラル成分を多く含むきのこを調べてみました。

 

ミネラル成分を多く含むきのこを調べてみた

ミネラル成分を多く含むきのこを調べてみた

文部科学省の公表している日本食品標準成分表2020年版(八訂)のデータを用いて、各ミネラルごとに含有量の多いきのこを5位まで抜き出しました。

※生鮮きのこに限定しています。

ミネラルの生理作用(効能)も併せて記載していますので、参考にご覧ください。

 

1.ナトリウム

体液の浸透圧を保つのに必要なミネラル。

また、血圧を調整したり、神経の情報伝達、栄養素の吸収・輸送などにも影響します。

  • 【1位】あらげきくらげ 7mg
  • 【2位】マッシュルーム 6mg
  • 【3位】はたけしめじ 4mg
  • 【4位】くろあわびたけ 3mg
  • 【4位】なめこ(株採り) 3mg
  • 【4位】なめこ(カットなめこ) 3mg

 

2.カリウム

カリウムは、現代において過剰摂取しやすくなっているナトリウムを体外に排出する働きがあります。

ナトリウムは過剰摂取すると高血圧の原因になるので、バランスを取るカリウムは大事なミネラルです。

欠乏すると高血圧になりやすい他、脱力感や食欲不振(いわゆる夏バテの症状)が起こりやすくなります。

  • 【1位】まつたけ 410mg
  • 【2位】ぶなしめじ 370mg
  • 【3位】やなぎまつたけ 360mg
  • 【4位】マッシュルーム 350mg
  • 【5位】えのきたけ 340mg
  • 【5位】エリンギ 340mg
  • 【5位】ひらたけ 350mg

 

3.カルシウム

『カルシウム=骨』のイメージ通り、骨と歯を健康に保つ働きがあります。

欠乏が続くと骨量が減り、骨折や骨粗鬆症になる可能性が高まるのでご注意ください。

また、イライラしたり怒りっぽくなると言われています。

  • 【1位】あらげきくらげ 10mg
  • 【2位】まつたけ 6mg
  • 【3位】なめこ(株採り) 4mg
  • 【4位】マッシュルーム 3mg
  • 【5位】ほんしめじ 2mg
  • 【5位】くろあわびたけ 2mg
  • 【5位】生しいたけ(原木栽培) 2mg
  • 【5位】うすひらたけ 2mg
  • 【5位】たもぎたけ 2mg
  • 【5位】なめこ(カットなめこ) 2mg

 

4.マグネシウム

神経の興奮を抑え体温や血圧を調整するミネラルです。

不足状態が続くと不整脈などが起こりやすくなります。

尚、リンを過剰摂取するとマグネシウムの吸収が妨げられ、また、カルシウムを過剰摂取するとマグネシウムの排泄量が増えてしまいます。

  • 【1位】くろあわびたけ 18mg
  • 【2位】生しいたけ(原木栽培) 16mg
  • 【3位】えのきたけ 15mg
  • 【3位】うすひらたけ 15mg
  • 【3位】ひらたけ 15mg

 

5.リン

骨や歯を作り、糖質の代謝を高めます。

普通に食事をしている分には欠乏する事は無く、逆に食品からの過剰摂取が心配されています。

過剰摂取になると骨のカルシウムを減少させてしまうのでご注意ください。

  • 【1位】えのきたけ 110mg
  • 【1位】うすひらたけ 110mg
  • 【1位】やなぎまつたけ 110mg
  • 【4位】くろあわびたけ 100mg
  • 【4位】ひらたけ 100mg
  • 【4位】マッシュルーム 100mg

 

6.鉄

赤血球のヘモグロビンの成分となり、酸素の運搬を助けます。

不足すると酸欠・息切れ・めまい・貧血などの症状が出やすくなります。

  • 【1位】まつたけ 1.3mg
  • 【2位】えのきたけ 1.1mg
  • 【3位】たもぎたけ 0.8mg
  • 【4位】ひらたけ 0.7mg
  • 【4位】なめこ(株採り) 0.7mg

 

7.亜鉛

発育を促し傷の回復を早めます。

子どもの時に欠乏すると整腸障害を起こしやすくなり、大人は貧血やうつ症状などの原因となります。

  • 【1位】ひらたけ 1.0mg
  • 【2位】うすひらたけ 0.9mg
  • 【2位】生しいたけ(菌床栽培) 0.9mg
  • 【4位】まつたけ 0.8mg
  • 【5位】ほんしめじ 0.7mg
  • 【5位】くろあわびたけ 0.7mg
  • 【5位】生しいたけ(原木栽培) 0.7mg
  • 【5位】まいたけ 0.7mg

 

8.銅

赤血球のヘモグロビンを生成します。

不足する事はあまりありませんが、欠乏すると貧血や皮膚の脱色が起こります。

  • 【1位】ほんしめじ 0.32mg
  • 【1位】たもぎたけ 0.32mg
  • 【1位】マッシュルーム 0.32mg
  • 【4位】まつたけ 0.24mg
  • 【5位】まいたけ 0.22mg

 

9.マンガン

骨の発育を助け、糖質・脂質・タンパク質の代謝を促します。

色々な食品に含まれるため、不足する心配はあまりありません。

  • 【1位】生しいたけ(原木栽培) 0.27mg
  • 【2位】生しいたけ(菌床栽培) 0.21mg
  • 【3位】ほんしめじ 0.18mg
  • 【4位】ひらたけ 0.16mg
  • 【4位】ぶなしめじ 0.16mg

 

各ミネラル成分含有量1位のきのこ一覧表

各ミネラルの含有量1位のきのこを表にまとめました。

ミネラル 1位のきのこ 含有量
ナトリウム あらげきくらげ 7mg
カリウム まつたけ 410mg
カルシウム あらげきくらげ 10mg
マグネシウム くろあわびたけ 18mg
リン えのきたけ
うすひらたけ
やなぎまつたけ
110mg
まつたけ 1.3mg
亜鉛 ひらたけ 1.0mg
ほんしめじ
たもぎたけ
マッシュルーム
0.32mg
マンガン 生しいたけ(原木栽培) 0.27mg

 

ミネラル成分を多く含むきのこランキング・ベスト5!

いったいどのきのこが一番ミネラル摂取に向いているのかを決めるため、今回は下記の独自ルールに従ってランキングにしました。

  1. 各ミネラル成分の多い順に下記ポイントを付与して合計ポイントを算出。
    • 1位:5ポイント
    • 2位:4ポイント
    • 3位:3ポイント
    • 4位:2ポイント
    • 5位:1ポイント
  2. 最終的に総合ポイントが高く、なおかつ気軽に買える定番きのこをおすすめとする。

 

まずは合計ポイントの順位はこちら。

  • 【1位】マッシュルーム
  • 【1位】ひらたけ
  • 【3位】まつたけ
  • 【3位】うすひらたけ
  • 【3位】えのきたけ

 

マッシュルームとヒラタケが同ポイントで1位でした!

マッシュルームは銅で1位、ひらたけは亜鉛で1位を獲得し、その他の部門でもバランスよくランクインしています。
 

おすすめのミネラルきのこは『マッシュルーム』

おすすめのミネラルきのこは『マッシュルーム』

今回は、日々のミネラル摂取に向いているきのこを選出するために『気軽に買える定番きのこであること』をルールに加えています。

ひらたけも大手のホクトさんが霜降りひらたけの栽培を手掛けるようになって見かける機会も増えてきてはいますが、まだどのお店にも置いてあるという状況ではありません。

一方、マッシュルームはたいていのスーパーや八百屋さんで購入できます。

ということで、おすすめのミネラルきのこは『マッシュルーム』に大決定です!

ミネラル不足が気になる方は、ぜひ普段から意識してマッシュルームを食べるようにしてみましょう。

 

マッシュルームのミネラル含有量

ミネラル 含有量
ナトリウム 6mg
カリウム 350mg
カルシウム 3mg
マグネシウム 10mg
リン 100mg
0.3mg
亜鉛 0.4mg
0.32mg
マンガン 0.04mg

 

まとめ

  1. きのこはミネラルをバランスよく含む食品
  2. ミネラル成分を特に多く含むきのこは『ひらたけ』と『マッシュルーム』
  3. 中でも普段から購入しやすい『マッシュルーム』がミネラル摂取におすすめ!