おとぎ話の世界観♡幸運を呼ぶベニテングタケに会いに行く☆きのこ観察に出かけよう☆

こんにちは。きのこのかわいさ知らしめたい!ちょこすき~☆です。

 

世界的に人気のあるきのこって何だと思いますか?私はベニテングタケだと思います。ベニテングタケは毒きのこですが、ヨーロッパでは幸運を呼ぶと言われており、ラッキーモチーフとしても人気があります。

 

今日はそんな世界で愛されるベニテングタケに会いに行きましょう。

 

ベニテングタケってどんなきのこ?

とてもかわいいデザイン

ベニテングタケは以下の特徴を持っています。

  • 傘は赤~橙色
  • 傘の表面に白色のイボを散りばめる
  • 傘の周囲に放射状の溝線がある
  • 傘の大きさは5~20cm
  • ヒダは白色で密
  • 柄は白色で繊維状鱗片が覆う
  • ツボは球状で端がリング状
  • 柄の長さは10~25cm
  • ツバは白色で膜質

傘の色は真っ赤なものから橙色、黄色まで幅があります。色の変異が多く細かい特徴が異なるものがあるので、何種類か混在しているのではないかと言われています。

傘表面のイボはとても取れやすく、雨の後や葉っぱなどに触れるとなくなってしまいます。イボがないベニテングタケはタマゴタケと間違いやすいので注意しましょう。

 

タマゴタケの記事はこちら↓

www.kanto-kinoko.com

 

ベニテングタケはいつ・どこで会えるの?

秋にシラカバなどのカンバ類やマツ類などの根元で見られます。日本では中部以北で見られます。

ヨーロッパでラッキーモチーフとして扱われているため、日本には生えないと思っている方が多いのですが、実は日本でも観察できるのです!ただし、ヨーロッパのベニテングタケと同種かどうかはまだ研究されていませんので、日本のものは別種かもしれません。きのこの分類はまだ研究途上なのです。

会えると嬉しい

シラカバなどと共生することからもわかるように、標高の高い場所や寒冷地でしか会えません。関東ではなかなか会うのが難しいのですが、標高1000m以上のシラカバやカラマツなどのある場所に行けば会えるかもしれません。本格的な登山となりますし、行けば必ず見られるきのこではないので、会えたらとてもラッキーだと思います。

 

関東では難しいですが、標高が高い長野や、寒冷地である東北・北海道では街中でも見られる場所があります。トドマツやシラカバなどの根元を探してみましょう。また、富士山でも麓から5合目までの広範囲で会うことができます。

私・ちょこすき~☆は、いつも富士山や八ヶ岳で観察しています。登山道や遊歩道が整備されていて歩きやすいからです。

 

ベニテングタケの名前の由来

見た目通り、赤いテングタケ

傘が赤いテングタケだから、ベニテングタケと呼ばれています。テングタケもかわいいのですが、色が赤になるだけでどうしてこんなにラブリー♡な見た目になるんでしょうね!?

 

ベニテングタケと色違いのきのこは、テングタケのほかにウスキテングタケなどがあります。ウスキテングタケは標高の低い広葉樹の森で観察できるため、家の近くの雑木林などでよく見かけます。ベニテングタケに会えない間の癒しです。

薄黄色のウスキテングタケ

 

テングタケの記事はこちら↓

www.kanto-kinoko.com

 

幸運を呼ぶきのこ

ベニテングタケはヨーロッパでは幸運を呼ぶきのことして親しまれています。そのためラッキーモチーフとしてアクセサリーや絵画などによく登場します。

苔の森のかわいい幼菌

日本では、国民的有名ゲームに出てくるきのこに似ているため、きのこといったらベニテングタケを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。(直接モデルにしたわけではないようですが)

 

毒きのこの中で良いイメージを持たれているというのは、非常にレアケースだと思います。毒きのこってどうしても暗く陰湿なイメージがあるようで、どこか得体の知れない存在とも相まって敬遠されがちなんですよね(涙)そんな中で、絵本やチャームなどのモチーフとして愛されているベニテングタケってすごい!!

ベニテングタケ、かわいくて、すごい!!!

 

ベニテングタケの伝説

ベニテングタケはその毒性や美しさから神秘的なきのことして扱われ、先に述べたようなラッキーモチーフの他、呪術などにも使われた伝説が世界各地にあります。

信じるか信じないかはあなた次第

北欧のバイキングたちは戦いの際に高揚感を上げるためにベニテングタケを食べたという伝説があり、カムチャッカ半島では呪術師が使いトランス状態に入ったと言われています。

不思議の国のアリスは、ベニテングタケの中毒症状で物体の大きさの感覚が変化したという過去の記載から着想を得て、大きくなったり小さくなったりするエピソードが生まれたようですよ。

古くから世界中でベニテングタケは神秘的なきのことして知られていたんですね。

 

ベニテングタケの毒成分はイボテン酸・ムスカリン・ムッシモールなどで、精神に作用する毒が含まれるため、いわゆる「ラリった」状態になるそうです。致死性の毒はなく、中毒すると幻覚を見ると言われていますが、実際には幻覚を見るというより酒の悪酔い状態になるのに近いようです。一切ハイにならずに胃腸系の中毒症状に加えて動悸・息切れ等が出て苦しい思いをしたという話を聞きます。うん、あんまり楽しくないですね。

また、即効性の中毒症状以外にも蓄積性の毒があると言われ、確実に肝臓や腎臓等内臓にダメージを負うので、面白半分に食べることはやめましょう。ベニテングタケを食べたからと言って死ぬようなケースはないようですが、どんな影響が出るかわかりませんからね。ネット上で、好奇心で食べてみたなんて記事を見つけても、マネしないほうが身のためです。

 

日本では長野県の一部で、茹でこぼして塩蔵し毒抜きしたベニテングタケを食べる地域があったとの噂を耳にしたのですが、実際にそういった習慣を続けているという話は聞いたことがありません。身近にそのような習慣があった方はぜひお話聞かせてください!(茹でこぼすことで毒成分が少なくなることはあると思いますが、全てを無毒化するのはむずかしいと思います。)

 

おわりに・会いたいきのこナンバーワン!

ベニテングタケは、私が一番好きなきのこです。とてもかわいいくて、メルヘンチックで、会えると幸せになれるきのこだからです。

目立つせいで引っこ抜かれていることも多い

特に珍しいきのこという訳でもないのですが、しかし簡単には会えないきのこです。標高の高い場所へ出向いて探しても、必ず会えるとは限りません。しかも、その目立つ見た目のせいか、引っこ抜かれて打ち捨てられていることも……(涙)だからこそ、出会えるととても嬉しいのです。

 

いつかベニテングタケのフェアリーリング(きのこが環状に発生する状態)に会うのが夢です!その中に入って妖精召喚ごっこしたい!!

北海道などでは平地でたくさん発生するようなので、チャンスがあるかも!?秋に北海道にきのこ散策しに行きたいです。

 

きのこのかわいさ知らしめたい!きのこってかわいい。きのこってふしぎ。きのこっておもしろい。みなさんもおとぎ話の世界に入り込んだようなベニテングタケに会えるといいですね。